World Coffee in Good Spirits Championship
統合分析 — 4 Years · 24 Finalists · 48 Drinks
私が20代のころ、ずっと挑戦し続けていた大会だ。他に出場したどんな大会よりも、ある意味でとても難易度が高いと感じていた。最低限の情報がなければ何をすればいいのかも分からず、挑戦しようという気にもならないと思う。もちろんデータが全てではないが、2015年の自分に届けたかった資料でもある。このデータが、挑戦してみたいと思う人たちの背中を少しでも押せていれば幸いだ。
Compiled by Daiki Uematsu
WCIGS ファイナル 統合分析(4年間・48杯)
2022年ミラノから2025年ジュネーブまで、4年間24名のファイナリストが提供した計48杯(デザイナードリンク24杯+アイリッシュコーヒー24杯)のデータを統合分析。産地・品種・アルコール度数・フレーバー・マウスフィール・テクスチャー・抽出方法の全横断分析。
🏆 歴代チャンピオン
🍸 推定ABV平均の推移
傾向:Designerは2023年(11.0%)をピークに低下傾向。ICは年々微増(3.7%→4.7%)。全年度を通じ優勝者のABVは常に中庸で、アルコール量よりフレーバーの複雑さで勝負する戦略が一貫して成功。
ABV推定値の計算方法について
本資料のABV(アルコール度数)は、各選手がプレゼンテーション中に発言したレシピ情報をもとに、以下の統一的な計算式で推定したものです。レシピの材料量や度数の聞き取りに誤差がある可能性はありますが、計算式自体は全48杯で一貫しており、選手間の相対的な比較には有効です。
大会では審査員用に2杯分を同時に作成します。レシピは2杯分の合計量で記載されていることが多いため、1杯あたりに換算して計算します。
ゴールドワッサー・ライ:20ml × 43% = 8.6ml(2杯分)→ 1杯あたり 4.3ml
グレンモーレンジィ18年:35ml × 43% = 15.05ml(2杯分)→ 1杯あたり 7.5ml
合計純アルコール(1杯)= 4.3 + 7.5 = 11.8ml
コーヒー抽出液:粉40g / 湯380g → 収量 約300ml ÷ 2杯 = 約150ml
スピリッツ:(20 + 35)÷ 2 = 約27.5ml
シロップ:50ml ÷ 2 = 約25ml
クリーム:推定 約35ml
合計(1杯)= 150 + 27.5 + 25 + 35 ≈ 約237.5ml
ABV = 11.8ml ÷ 237.5ml × 100 = ≈ 4.97%(→ 約4.9%と表記)
以下の要素は本計算には含まれていません。実際のABVは本推定値よりもやや低い可能性があります。
・加熱によるアルコールの蒸発(ICは50〜60℃で提供)
・コーヒー粉による液体の吸収(抽出収量の変動)
・氷やガーニッシュによる希釈
・クリームの正確な量(プレゼンテーションでは具体量が明示されないケースも多い)
ただし、この計算式は全48杯に対して同一の方法で適用しているため、選手間・年度間の相対的な比較としては一貫性があります。
🌍 コーヒー産地の推移(2022–2025)
| 産地 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 |
|---|---|---|---|---|
| コロンビア | 62.5% | 37.5% | 75% | 29% |
| パナマ | 25% | 37.5% | 12.5% | 43% |
| エチオピア | — | 12.5% | — | 14% |
| ペルー/ケニア/マレーシア/他 | 12.5% | 25% | 12.5% | 7% |
傾向:コロンビアは2022年(62.5%)→2024年(75%)と支配的だったが、2025年にはパナマ(43%)に首位を奪われた。ゲイシャ品種の人気拡大とともにパナマ産の存在感が年々増大。2023年は5カ国に分散し最も多様性が高い年。
🌱 使用された農園・生産者
4年間で延べ20以上の農園・生産者が登場。特定の農園が「ファイナル常連」として定着する傾向が見られる。
| 年度 | 農園 / 生産者 | 産地 | 品種 | 使用選手 |
|---|---|---|---|---|
| 2022 | アルティエリ農園 | パナマ | ゲイシャ | 🥇Agnieszka(DD) |
| エル・ブロ | パナマ | ゲイシャ | Christos(DD+IC) | |
| フィンカ・ポトシ | コロンビア | SL28 | Nelson(IC) | |
| ジョホール州農園 | マレーシア | リベリカ | Danny W.(DD+IC) | |
| 農園不明 ×3 | コロンビア | パカマラ/シドラ/他 | Agnieszka, Vlad, Sheila | |
| 2023 | Ninety Plus | パナマ | ボルカン・ゲイシャ | Christos(DD) |
| エル・ブロ | パナマ | ゲイシャ | Christos(IC) | |
| アブー・コーヒー | パナマ | ゲイシャ | Sion(IC) | |
| フィンカ・ガスコン | グアテマラ | — | 🥇Rasty(DD) | |
| エル・プラセール | コロンビア | — | 🥇Rasty(IC) | |
| ンガチャ農園 | ケニア | SL28 | Danny A.(IC) | |
| ミラン農園 | コロンビア | — | Marco(DD+IC) | |
| 2024 | エル・ディビソ ×4ロット | コロンビア | オンブリゴン/B.シドラ | Andrea, Yessylia, Sin Jay |
| チュルパンパ農園 | ペルー | ゲイシャ | 🥇Wi(DD+IC) | |
| フィンカ・デボラ | パナマ | ゲイシャ | Sin Jay(DD) | |
| 農園不明 ×2 | コロンビア | B.ピミエンタ/スダンルメ/他 | Sandro, Chloe | |
| 2025 | Ninety Plus ×3ロット | パナマ | ゲイシャ(Ruby/Yuzo/他) | Van(DD+IC), Christos(IC) |
| アイリス・エステート | パナマ | ゲイシャ「Aril」 | Danny W.(DD) | |
| フィンカ・デボラ | パナマ | ゲイシャ | Vlad(DD ブレンド) | |
| ジャミソン・サベージ | パナマ | ゲイシャ | Gary(IC) | |
| ラス・トーレス | コロンビア・ウィラ | ジャワ | 🥇Odi(IC) | |
| ラ・リヴィエラ | コロンビア | スダンルメ | Gary(DD) | |
| Project Origin | エチオピア・ゲデブ | モカ | Christos(DD) |
傾向:Ninety Plus(パナマ)とエル・ディビソ(コロンビア)が各4回でファイナル最頻出農園。Ninety Plusは独自の精製プロセス(Ruby, Yuzo等のロット名制)でゲイシャの個性を分化し、ファイナリストの差別化素材として定着。エル・ディビソはオンブリゴン種の安定供給源として2024年に3名が採用。エル・ブロ(パナマ)はChristosが2022年・2023年と連続使用し、農園との長期的関係構築が見られる。2025年は7つの異なる農園が登場し、農園の多様性が過去最高。生産者との共同開発(Danny A.のハイブリッドナチュラル、Sin Jayのチルプロセス等)もファイナルレベルの差別化要因に。
🧬 品種トレンド(4年間累計)
ゲイシャが4年間で延べ14ロットと圧倒的。使用率は2022年(2)→2023年(4)→2025年(6)と年々上昇。一方、リベリカやラウリーナなど「品種名そのものがストーリーの核」となるケースも増加。嫌気性発酵は2022年の約7割から2025年には全員採用に。
🍓 フレーバーカテゴリの4年間推移(細分化版)
各セルの数字は6杯中何杯でそのカテゴリのフレーバーが表現されたかを示す。フルーツ系を5サブカテゴリに細分化し、DD/ICそれぞれの特性を可視化。
| カテゴリ | Designer Drinks | Irish Coffee | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 22 | 23 | 24 | 25 | 計 | 22 | 23 | 24 | 25 | 計 | ||
| 🍑 フルーツ系 | |||||||||||
| ストーンフルーツ | 5 | 2 | 1 | 4 | 12 | 4 | 3 | 4 | 4 | 15 | |
| チェリー・ピーチ・プラム・アプリコット・ネクタリン等 | |||||||||||
| シトラス / 柑橘 | 3 | 4 | 3 | 4 | 14 | 1 | 2 | — | — | 3 | |
| オレンジ・柚子・グレープフルーツ・ライム・ブラッドオレンジ等 | |||||||||||
| トロピカル | 3 | 3 | 2 | 2 | 10 | 1 | 1 | 1 | — | 3 | |
| パッションフルーツ・パイナップル・マンゴー・ライチ等 | |||||||||||
| ベリー類 | 1 | 2 | 4 | 1 | 8 | — | 2 | 1 | 1 | 4 | |
| ラズベリー・ブルーベリー・ブラックベリー・ストロベリー・クランベリー等 | |||||||||||
| ブドウ / レーズン / ドライフルーツ | 1 | 3 | — | — | 4 | 3 | 4 | 4 | 3 | 14 | |
| レーズン・ブドウ・イチジク・バナナ・ドライフルーツ等 | |||||||||||
| 🍫 非フルーツ系 | |||||||||||
| チョコレート / カカオ | 1 | 1 | 3 | 1 | 6 | 5 | 2 | 6 | 6 | 19 | |
| キャラメル / バニラ / トフィー | — | 1 | — | 1 | 2 | 5 | 4 | 3 | 4 | 16 | |
| フローラル | 2 | 3 | 3 | 3 | 11 | — | — | — | — | 0 | |
| ジャスミン・ローズ・ラベンダー・オレンジブロッサム・スミレ・エルダーフラワー | |||||||||||
| スパイス / ハーブ | 2 | 2 | 4 | 1 | 9 | 2 | 1 | — | 1 | 4 | |
| ナッツ類 | 1 | — | — | 1 | 2 | — | 1 | 1 | 3 | 5 | |
| 菓子 / ペストリー | 3 | 1 | — | 2 | 6 | 2 | 4 | 3 | 1 | 10 | |
| ブラックフォレストケーキ・ティラミス・バノフィーパイ・バタークッキー等 | |||||||||||
DD傾向:シトラス/柑橘(14杯)がDD最多のサブカテゴリ。トロピカル(10杯)がそれに続く。フローラル(11杯)はDD専用に近い存在。ブドウ/レーズン系はDDでは極めて稀(4杯)。冷たい温度帯で映えるフレッシュ系フルーツが選ばれる傾向。
IC傾向:チョコレート/カカオ(19杯)がIC最大カテゴリ。2025年は6杯全杯に登場。キャラメル/バニラ/トフィー(16杯)、ストーンフルーツ(15杯)、ブドウ/レーズン(14杯)が続く。ウイスキー樽由来のドライフルーツやキャラメルノートがIC全体のフレーバー構造を規定。
DD vs IC の構造的な違い:DDではシトラス(14)>ストーンフルーツ(12)>フローラル(11)>トロピカル(10)とフレッシュ系が多様に分散。ICではチョコレート(19)>キャラメル/バニラ(16)>ストーンフルーツ(15)>ブドウ/レーズン(14)とウォーム系に集中。ストーンフルーツ(特にチェリー)は両カテゴリで高頻度に出現する唯一のフレーバーファミリーで、DDではフレッシュチェリー、ICではチェリー×チョコレートの組合せとして現れる傾向が強い。
👅 マウスフィール / テクスチャー / ボディの4年間推移
傾向:「シルキー」(8杯)と「ジューシー」(7杯)がDD特有の最頻出表現。ICでは稀な「ジューシー」「爽やか」「フィズィ」「ムース」がDDに集中しており、冷たい温度帯でのフレッシュで軽快な質感設計が特徴。
傾向:「クリーミー」と「滑らか」が各8杯で圧倒的。DDで多い「ジューシー」「爽やか」「フィズィ」はICでゼロ。温かいクリーム層が生む「丸み」「ベルベット」がIC特有の表現として定着。
DDではガス充填・分子調理法など「化学的手法」が主流。ICではクリームの脂肪分管理・温度差・高濃度抽出レシピなど「物理的手法」が主流。
ボディ・ウェイト(重さ)の傾向
プレゼンテーション中に明示的にボディの重さに言及した選手のデータを抽出。全48杯中、ボディ・ウェイトを具体的に宣言したのは約15杯。
Christos 2023(ライトなボディ)
Danny 2025(→より軽くシルキーに変化)
Sandro 2024(ミディアムボディ)
Danny 2025(ミディアムWT→変化)
Sion 2023(ミディアムボディ)
Danny 2025(ミディアムWT)
Danny W. 2022(リッチ→ベルベット)
Christos 2023(シロップのような)
Vlad 2025(しっかりとしたボディ / 71g)
Gary 2025(満足感のある口当たり)
DD vs IC の顕著な違い:DDでは「ライト」「ミディアム」が中心で、重いボディは宣言されにくい。冷たい温度帯で爽やかさを優先する設計意図が反映されている。対してICでは「リッチ / しっかり」が最多カテゴリ(5杯)で、高濃度抽出レシピ(Vlad 71g:400g等)や高脂肪クリーム(Gary 47%)がボディ強化に直結。ICでは「ライト」の宣言が4年間でゼロという点が象徴的。
総合的なDD vs IC の傾向:DDはシルキーでジューシーな軽快さが求められ、ガス技術や分子調理法で独創的なテクスチャーを生み出す。ICはクリーミーで滑らかな厚みが求められ、クリームの脂肪分と温度コントラストでボディを構築する。両カテゴリを通じて「1口目と変化後」の二重テクスチャー宣言が2025年のファイナルレベルで主流化しつつある。
🍹 デザイナードリンクに使用されたスピリッツ・リキュール・シロップ類
4年間24杯のデザイナードリンクで使用された主要材料を、スピリッツ(蒸留酒)、リキュール・ワイン・ビターズ、シロップ・コーディアル・自家製材料の3カテゴリに分類。
| カテゴリ | 銘柄 | 22 | 23 | 24 | 25 |
|---|---|---|---|---|---|
| ジン | 六(ROKU)ジン | ● | — | — | — |
| カバラン・ジン / パナレア・ジン | ● | — | — | — | |
| GINRAW | — | — | ● | — | |
| 急速インフューズ・ジン(カスカラ+ドライアイス) | — | ● | — | — | |
| カカオバター・ファットウォッシュ・ジン | — | — | ● | — | |
| ラム | ディプロマティコ | ● | ● | — | — |
| ホワイトラム / セルバレイ(パナマ産) | — | ● | — | — | |
| ジャマイカン・ラム / カリブ海産ラム | — | ● | — | — | |
| パイナップル・ラム / スパイスド・ラム(自家製) | — | ● | — | ● | |
| ダークラム(カカオハスク同時抽出) | — | — | ● | — | |
| ウォッカ | ニッカ カフェウォッカ / カフェグレーン | — | — | — | ● |
| シープホエイウォッカ(羊乳ホエイ蒸留) | — | — | — | ● | |
| スイス産ウォッカ / ケテルワン / アブソルート / サントリー白 | — | — | ● | ● | |
| テキーラ/メスカル | ドン・フリオ / パトロン / テキーラ(銘柄不明) | — | — | ● | — |
| メスカル(伝統的) | — | — | ● | — | |
| ブランデー/コニャック | コニャック特別版 / トーレス・ブランデー / グラッパ | ● | ● | ● | — |
| その他 | ソジュ(ダムソル)/ マルメロのジン | ● | — | — | ● |
ジンは5銘柄以上、ラムは5種以上が使用。ウォッカは2024年以降に増加。テキーラは2024年に集中。
アペリティーボ系カクテルの定番素材。2022年Aga、2023年Tanpong、2024年Wi+Sin Jay、2025年Odiが採用。
ファットウォッシュ、嫌気性発酵コーディアル、ヘリウム雲、スフェリフィケーション等、年々複雑化するDIY材料。
2022年Danny W.、2024年Wi、2025年Danny W.と3年で使用。コールドカクテルの希釈+炭酸感の供給源。
🥃 アイリッシュコーヒーに使用されたウイスキー銘柄
4年間24杯のICで延べ37本以上のウイスキーが使用された。スポンサー銘柄の有無がセレクションに大きく影響している。
| 年度 | 選手 | スポンサー銘柄 | 自主選択銘柄 |
|---|---|---|---|
| 2022 | 🥇 Agnieszka | Tullamore D.E.W. 10ml | Glenfiddich 18年 15ml |
| 🥈 Vladyslav | Tullamore D.E.W. 20ml | Compass Box 20ml + Macallan 10ml | |
| 🥉 Sheila | Tullamore D.E.W. 20ml | Teeling 50ml(ラム樽) | |
| 4th Nelson | Tullamore D.E.W. 20ml | Writer’s Tears 30ml | |
| 5th Danny W. | Tullamore D.E.W. 25ml | Old Potrero Rye 20ml | |
| 6th Christos | Tullamore D.E.W. | Teeling Pot Still | |
| 2023 | 🥇 Rasty | Kavalan Triple Sherry 30ml | Blanton’s 15ml |
| 🥈 Tanpong | Kavalan 30ml | — | |
| 🥉 Danny A. | Kavalan 30ml | Redbreast 15ml | |
| 4th Christos | Kavalan Triple Sherry | — | |
| 5th Sion | Kavalan 37.5ml | Dad’s Hat Rye 12.5ml | |
| 6th Marco | Kavalan 30ml | 知多 20ml(日本) | |
| 2024 | 🥇 Wi | Kavalan Triple Sherry 30ml | Ki One 15ml(韓国) |
| 🥈 Sandro | Kavalan Triple Sherry 50ml | — | |
| 🥉 Andrea | Kavalan Triple Sherry 40ml | — | |
| 4th Yessylia | Kavalan 70ml(最大量) | — | |
| 5th Sin Jay | Kavalan 15ml | Buffalo Trace 10ml | |
| 6th Chloe | Kavalan 30ml | Teeling 35ml(煮沸) | |
| 2025 | 🥇 Odi | — | Goldwasser Swiss Rye 20ml + Glenmorangie 18年 35ml |
| 🥈 Danny W. | — | Gospel Rye 20ml + Angel’s Envy Rye 20ml(豪・米) | |
| 🥉 Van | — | Gouden Carolus Single Malt 50ml(ベルギー) | |
| 4th Christos | — | Säntis Malt + Woodford Reserve MC 30ml(スイス・米) | |
| 5th Vlad | — | Säntis 10ml + Kavalan Port 10ml + Compass Box 5ml | |
| 6th Gary | — | Ghost Rye(香港)+ ミズナラ 25ml(日本) |
2022年のTullamore D.E.W.、2023–2024年のKavalanは全員が使用。スポンサー銘柄は「ベース」として必須で、差別化は「2本目」の自主選択銘柄で行う。
ウイスキースポンサー不在の2025年は11銘柄・10カ国と過去最多の多様性。スイス・ベルギー・香港・オーストラリアなど新興産地が一気に登場。
2025年は6人中4人がライウイスキーを選択(Gospel, Angel’s Envy, Goldwasser, Ghost)。スパイシーさとコーヒーの相性が再評価される傾向。
Wi(韓国産Ki One)、Gary(香港産Ghost)、Odi(スイス産Goldwasser)など、自国・テーマと産地を一致させる選択が優勝候補に共通。
☕ 抽出方法の4年間推移
クレバーがIC用に2023年以降圧倒的主流に。10分間の制限時間内での安定性から収束。2025年優勝Odiはフィルターのみで優勝し、エスプレッソ不要という新たな可能性を提示。
🌡 提供温度の4年間推移
| カテゴリ | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 |
|---|---|---|---|---|
| コールドDD | 2〜10℃ | 2〜5℃ | 5〜10℃ | 3〜10℃ |
| ウォームDD | 42℃ | 42〜50℃ | 43〜55℃ | 40〜43℃ |
| IC液体 | 35〜65℃ | 50〜60℃ | 50〜60℃ | 40〜60℃ |
| ICクリーム | 4〜8℃ | 4〜7℃ | 5〜10℃ | 4〜15℃ |
IC液体50〜55℃、クリーム4〜8℃が「型」として確立。2022年Vladの35℃は大会史上最低温IC。全年度を通じ温度を具体数値で宣言する文化が定着。
2022–2025 大会進化のサマリー
コロンビア一強(2022/2024)→多様化(2023)→パナマ台頭(2025)。年度ごとに「トレンド産地」が大きく変動する。
ゲイシャは全年度で使用されるが、リベリカ・ラウリーナ・オンブリゴンなど「品種名がプレゼンの核」になるケースが増加。
嫌気性発酵は「差別化」から「前提条件」に進化。2022年約7割→2025年全員採用。独自発酵法の開発が差別化の核心に。
2022年:五感演出(ヘリウム雲・ドライアイス)→ 2023年:クラシック再構築 → 2024年:ガス技術 → 2025年:インタラクティブ味変化。
4年連続でABV中庸。テーマの一貫性、文化的ナラティブ、商業性の提案が共通勝因。
フルーツ/ベリーが48杯中43杯。チェリー(18杯)が最頻出単体フレーバー。ICではチョコレート系がほぼ必須。
「シルキー」「クリーミー」が全年度最頻出。窒素・エアレーションが主要手段。「1口目と変化後」の二重宣言が主流化。
IC液体50〜55℃、クリーム4〜8℃が「型」として確立。コールド2〜10℃。温度を具体数値で宣言する文化が定着。